マンディンカは、西アフリカのギニア、マリ、セネガルなどの6カ国にまたがる部族で、13世紀には一つの王国だったが歴史に翻弄され、分割される運命をたどった。
しかし彼らは同じ伝統文化を継承し、とくに音楽感覚に優れ、1500年前のリズムを今も伝承している。
自らもパーカッションを叩く千房さんは、1996-99年にのべ1ヶ月滞在し、ともに生活することで大陸のリズムを写真に収めた。
時間とは太陽、音楽はライブ。夕方になると集まってきて、自然に踊りだす。生活の一部であり、みんなで楽しむものなのだ。
また、黒い肌はプリントが難しい。細部まで詳細に描写したモノクロの美しさを見てほしい。
◆ちふさ・こう 1948年高松市生まれ。
70年東京写真専門学院(現ビジュアルアーツ)卒。
雑誌広告大賞など各広告賞受賞多数。
写真集に『oeuvre』がある。(記事より)